【再エネ賦課金】年々上がる電気代は風力発電のせいって本当?

【再エネ賦課金】年々上がる電気代は風力発電のせいって本当?

「電気代がどうして毎年上がるのか」と「風力発電が関係しているのか」について一緒に考えてみます。

電気代が上がると、私達の生活にどう影響するのでしょうか?

再エネ賦課金(さいエネふかきん)ってなに?

再エネ賦課金とは

再エネ賦課金とは「再生エネルギー発電促進賦課金」の略語で、再エネ育成のための高い買取電気代を消費者で割る仕組み。

2012年7月に導入された制度です。

再エネ賦課金は、電気を利用するすべての世帯で電気代とは別に徴収されるお金のことです。

※ただし、大量の電気を消費する事業所で国が定める条件に該当する方は再生可能エネルギー賦課金の額が減免されます。

と書かれています。なんと8割も減免されます。

つまり

大量の電気を使う工場などは減免され、一般消費者でほとんどを賄わされている現状です。

このお金は電気代の支払時に自動的に計算され、徴収されます。

電気代を電力会社に支払う限り、再エネ賦課金を払わないということはできません

再エネ賦課金の推移(円/kWh)(出典:新電力比較サイト)

2023年分を除いて、再エネ賦課金は年々単価が上昇しています。

風力発電と再エネ賦課金のつながり

風力発電で発電された電気はIT制度(再エネ電力の固定価格買い取り制度)で電気を電力会社に売っています。

固定価格買取制度によって電力の買い取りに必要な費用を、電気を使用している私たちが使用量に応じて負担しています。

風力発電が増えると電気代が上がる

経済産業省エネルギー庁

再エネの発電所(風力発電)が増えれば増えるほど買い取り額の全体も増え、私たち消費者が負担する額も増えることになります。

再エネ発電所が増える度に、上がり続ける再エネ賦課金。

実際に2012年度の制度スタートでは1kWhで0.22円だったものが、2020年代に入って3円を超えるまでに上昇しました。

単価は導入開始12年で約16倍になっています。

一般家庭だと年17,000円の負担増

再エネ賦課金はkWhで計算されるので、使用した電力量に応じて徴収されます。

2024年の単価は3.49円。

電力使用量が400kWh(月1万3千円程度)の一般的な世帯では、月額1,396円、年間では16,752円の負担となります。

2023年度は月額560円、年間6,720円であったことを考えると、年間で1万円負担が増えることとなります。

まとめ

再エネ賦課金とは、再エネ育成のための高い買取電気代を消費者全員で割る仕組み。

ただし、電気を大量に使う工場は減免

つまり、一般消費者がほとんど負担

電気代月1万3千円程度の平均的な家庭で

月額約1,400円、年約17,000円の負担

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